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[006]
先生に聞こう【Ask The Doctor】 Bridge; Volume 12, No4

02:喫煙とバセドウ病

質 問 JF, Tujunga, CA
私は、1994年にタバコをやめましたが、そのすぐ後にバセドウ病と診断されました。友人も去年の5月にタバコをやめたのですが、そのすぐ後にやはりグレーブス病と診断されました。…このような関係についての研究が何かありますか。喫煙者の間では、バセドウ病のため目が見えなくなるということがもっと多いということは知っています。しかし、診断のタイミングとタバコをやめたことの関連について、我々2人は大きな疑問を持っています。

回 答
最近、喫煙者は非喫煙者に比べバセドウ病に罹りやすく、また、喫煙するグレーブス病患者は眼障害を起こしやすく、その障害は重くなりやすいということが明らかになりました。バセドウ病の患者は、4から14倍眼障害のリスクが増加します。ある研究では、バセドウ病になる前にタバコをやめた患者は、現役の喫煙者に比べ、例え現役の喫煙者と同じくらいたくさんタバコを吸っていたとしても、ひどい眼障害にならないことが示されました。これらの研究はどれ一つとしてあなたが述べたような状況を扱っていませんが、タバコをやめることでリスクが減ることが示唆されており、あなたとご友人がバセドウ病になったタイミングは偶然だと思われます。

Douglas S. Ross, M.D.は、ボストンのマサチューセッツ総合病院の副医院長であり、甲状腺科の医師です。
Douglas S. Ross医師が、甲状腺の病気や甲状腺の働きに関する読者の一般的なご質問にお答えします。しかし、患者さんの個人的問題についての細かいご質問にはお答えできかねます。個人的に甲状腺の問題についての助言が必要な方は、ご相談なされるようTFAがお近くの内分泌専門医の名前をお送りすることができます。お問い合わせは、ここボストンのTFAまでお手紙かお電話でなさってください。

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