個人的に申しまして、どのような形であっても外から見てはっきりわかるように醜い姿を持つ者としては、その事実を受け入れがたいものです。わたし達は皆美しいものが大好きで、美しいものに心引かれ、また美しいものは快く感じるのです。美しいということは、何の問題もなく社会に受け入れられるということです。しかし、姿や形が醜いことはまったく別のことです。このことをわたしはよく知っています。それは、わたしが目が醜くなっただけでなく、顔全体の見かけも全然変わってしまう甲状腺眼症に罹ったからです。
甲状腺眼症は診断が難しい病気です。専門家はここイギリスや世界中で数えるほどしかおりません。そのため、医療専門家の間でも理解があまりなく、この病気になかなか気付かない例があるのも不思議ではありません。この理解と認識の欠如が心理的外傷と苦悩につながるのです。これは非常に気分がすぐれないだけでなく、醜くなったことをどう扱えばよいかわからないからです。結婚や家族関係はきわめて大きなストレスと緊張にさらされます。そのような関係の多くはこの病気でだめになってしまいます。苦しみは深く、患者の中には生活する上で心理的な傷害を受ける人もいます。多くは、職を失い、完全にやる気を無くし、2度と働くことはありません。
私は自分が傷ついたために甲状腺眼症協会を始めました。私が支えや情報、治療を必要としている人を支援し、希望と励まし、そして思いやりを与えるためでもあります。昨年、顧問眼科専門医と私は、メンバーに対して病気のこの部分に立ち向かってきた人の困難な面を浮き彫りにするため、心理学的アンケートをまとめました。回収率は驚くほどで、90%の方が回答を寄せて下さったのですが、全員が読みながら涙せずにいられないほどの苦悶に満ちた話を書いておられました。アンケートを全部記入して下さった皆様には本当に感謝しております。どの方にとっても簡単なことではなかったはずです。最後の質問はこのようなものでした。 |
|