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甲状腺に異常がおこると、たいていの場合は甲状腺全体が大きくなるか、一部がはれるかします。このはれを「甲状腺腫」(こうじょうせんしゅ)といいます。甲状腺の病気ははれかたによって次のように2種類に分けられます。どれも男性より女性に多いのが特徴です。
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甲状腺が全体に大きくなるもの:
びまん性甲状腺腫といい、このようなはれかたをするものには次の4種類のものがあります。
単純性びまん性甲状腺腫:甲状腺が大きくなっているが、ほかに異常がない。
バセドウ病:甲状腺を過剰に刺激する物質が原因で甲状腺ホルモンの生産が増え、血液中の濃度が高くなるもの。この状態を甲状腺機能亢進症という。動悸や手のふるえ、体重減少などがおこる。まぶたがはれたり、目がでたりすることもある。甲状腺ホルモンの量が正常になるように治療する。
橋本病:慢性甲状腺炎ともいう。まれに甲状腺がはれない橋本病もある。甲状腺ホルモン量に異常のないことが多いが、不足することがある。不足した状態を、甲状腺機能低下症という。不足状態が続く場合には、むくんだり、寒がりになったり、気力が低下するようになる。甲状腺ホルモンを服用して、不足分を補う。また橋本病では、甲状腺ホルモンが一時的に過剰になったりそのあと逆に一時的に不足したりすることもある。なお甲状腺機能低下症は、甲状腺の手術を受けたりアイソトープ治療をしたりしたあとにおこるものもある。また、生まれつきのものもある。 |
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