hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)は、軽度ですが甲状腺を刺激する作用を持っています。

以前、妊娠初期にバセドウ病が悪化することが多いと言われていました。しかし、そのような症例の9割は胎盤から出るhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)による妊娠時一過性甲状腺機能亢進症であることが分かってきました。

妊娠時一過性甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンの値もほんの少し高い程度で治療の必要はありません。hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)が低下してくる妊娠14~15週までには甲状腺ホルモンも正常になります。悪阻(つわり)がひどいのが特徴です。