メルカゾールによる無顆粒球症には気をつけましょう
みなさん御存知の方が多いと思いますが、メルカゾールの副作用の中で特に注意を要するのが、無顆粒球症です。無顆粒球症とは、白血球のひとつである好中球が血液中で減る状態です。分かりやすく言えば、好中球数が500以下になることです。好中球は、バイキン(細菌)をやっつけるはたらきがありますので、好中球数が減りますと細菌感染症を引き起こしやすくなり、危険な状況になります。
メルカゾールによる無顆粒球症は服薬開始2-3ヶ月以内に起こることが多いため、この間は2週間~3週間ごとに白血球数、好中球数をチェックする必要があります。これは、メルカゾールを投与する先生から詳しく説明してくれるはずです。
最近、メルカゾールを製造、発売している中外製薬からメルカゾール安全性情報の案内が全国の医療機関に郵送で送られてきました。それによりますと、メルカゾールによる無顆粒球症での死亡例が2012年に3例、2013年に1例報告されています。そのため、医療機関に再度、メルカゾール安全性情報と患者さん用資料が送られてきたわけです。
もちろん、無顆粒球症はPTU(チウラジールもしくはプロパジジール)でも起こしますので、ご注意ください。詳しいことは、主治医の先生にお聞きになってください。