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046

046 Tapazolの副作用
あさこ(NY)
女・28歳
1999.03.10-13:15
Tapazolは2年以上服用していたのですが、今年のはじめに、高熱、リンパ腺の腫れ、湿疹、そして白血球数の低下で入院しました。ただ、このときは、抗生物質ものんでいたので、そちらの副作用の可能性の方が全然高いと言われましたが、Tapazolであるという可能性もほんのわずかながらあることから、服用を中止しました。他のanti-thyroidの薬に変えるというOptionは、主治医からは特に提案されませんでした。Tapazolがだめなので、アイソトープか、手術か、とのことです。
一応、紹介された外科医に金曜日にアポを入れたのですが、どんなことを聞けば、選択の参考になるのでしょうか。アイソトープにするか、手術かは、その話し合いが終わってから決める予定です。(田尻先生からの先日のアドバイスをうかがってから、アイソトープに気持は傾いているのですが、一応外科医の話も主人と一緒に聞いてくるつもりです)
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  あさこ(NY)さんへ
Oyaji's reply 一般的には、あさこさんが言われている症状はTapazol(メルカゾール)で起こり得る副作用です。普通は、Tapazol(メルカゾール)の副作用は服用後2〜3ヶ月以内にしか、出ません。しかし、服用後2〜3年してから、白血球減少の副作用が起きたという報告があるために、安全を期してTapazol(メルカゾール)を中止されたのでしょう。

白血球減少の副作用が出た場合は、major side effectと考え、もう一方の抗甲状腺剤(PTU)は使用できません。交差反応を起こし、危険だからです。

他の治療法を選択しなければなりませんね。ヨードカリウム(KI;potassium iodide)やβ-遮断剤(β-blocker)で落ち着けて手術、アイソトープ治療を行うことになります。医師によっては、アイソトープ治療前にヨードカリウム(KI)を使いたがらない人もいます。

手術にするか、アイソトープ治療にするかは外科医の話を聞いて、決められると良いでしょう。わたしには、手術しなければならない理由が見つからないのです。アイソトープ治療後は、ヨードカリウム(KI)やβ-遮断剤を飲めば、コントロール可能です。

この前に紹介しました、甲状腺外科医の選び方のガイドラインを読まれれば、大体書いてあります。具体的に言えば、
  1. その外科医はバセドウ病手術の治療に良い成績を持っているのか?すなわち、再発率は?甲状腺機能低下症になる率は?
  2. その外科医は頸部の手術や内分泌の手術の特別のトレーニングを積んでいるのか?例えば、何という専門病院でトレーニングを受けたかを聞く
  3. その外科医はバセドウ病の手術をどれくらい手がけたことがあるのか?年間何例しているか?
  4. その外科医は米国内分泌外科学会の会員か専門医の資格を持っているか?
  5. その外科医のバセドウ病手術による反回神経麻痺や副甲状腺機能低下症などの合併症の頻度はどれくらいか?

以上を聞いてください。もう一度、甲状腺外科医の選び方のガイドラインをお読みください。
http://www.j-tajiri.or.jp/source/translation/b/appendix/01.html

上記の質問をしてください。信頼できそうなら、手術も早く治る方法としては良い方法です。あなたの場合は、どちらでも良いと思います。わたしなら、アイソトープ治療を勧めます。最終的には、あさこさんが決めてください。

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