コミュニケーション > 公開コーナー結節性甲状腺腫・甲状腺がん
199

No.199 男・26歳
私のつきあっている女性(25歳)がたちのよい甲状腺ガンということで昨年11月末に手術を受けました。
しかし、術後の経過があまり好ましくなく、声が出難い状態が続いています。大声が出せないですし、飲みものを勢いよく飲むと必ずむせてしまいます。また長時間話をするのは辛いようです。
この先、声は元どおりになる可能性はあるのでしょうか?
ちなみにこの病院の先生は、回復状況とか声が元どおりになるかどうかについてはまったく教えてくれません。
しかも声帯の検査さえもしてくれません。
通常だと、声はすぐにもとに戻るもんなんでしょうか?
もしかして手術のときに声帯を傷つけた可能性でもあるのでしょうか?その場合、この先治ることはないのでしょうか?
今はビタミン剤をもらっているだけで、先日ようやく喉の炎症を抑える薬をもらいました。
治療方法にも不安があるので、この先病院を移ることも考えたりしています。
これから先どうしたらいいのでしょうか?
彼女は声がでにくいことで精神的に疲れているようで、ストレス性の皮膚炎にもなってしまっています。
よきアドバイスをお願いします。
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Oyaji's reply ご心配の様子、お察しいたします。一つずつお答えします。
  1. 手術は全身麻酔ですので、気管内にチューブを挿入した後、しばらく声が出にくいことがあります。

  2. また、術後、反回神経(声帯を動かす神経)の働きが一過性に低下して、声がかすれることもあります。これは、手術中の出血を防ぐために、反回神経を養っている血管を一時的に遮断するためです。この場合は、時間が経てば自然と良くなってきます。

  3. 声帯を喉頭ファイバーでみないのは、反回神経を傷つけていない自信がおありなんでしょう。この事については、先生によく聞かれてください。

  4. もし、反回神経を切断していれば、声は元通りにはならないと思います。かなり回復する人はいますが、元にはなりません。

  5. 甲状腺癌が想像以上に浸潤していた場合には、反回神経を犠牲にしても、腫瘍を切除することもあります。そのような状況も考えられますので、手術をされた先生に直接もう一度確認してみてください。納得のいく答えをしてくれるはずです。
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