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No.120 女・32歳
母のことでご相談します(わたしは結婚して、家を出ています)。最近、「自分はうつ病はないか」と言い始めたのです。甲状腺のためか、更年期なのか、よくわかりませんが、家族として、どうしてあげたら、彼女のために役に立てるでしょうか?母は58歳で約18年くらい前、40歳ころに、バセドウ病だと診断されました。以来、ずっと大きな病院に通院しています。体調は、3年くらい前まではまずまずだったのですが、だんだん不整脈が出始め、それにつれて自分の体調を不安がるようになりました。その後、婦人検診で「不完全ブロックがあるので検診できない」と言われたとか、それがきっかけで一気に落ち込んでしまい、以来、「体がだるい、やる気が起きない、自分がわるいとは思うのだけれど元気になれない」と、家で横になっていることが多い毎日です。主治医には「更年期」と言われたそうです。現在は父と二人ぐらしですが、父の仕事がここ2年ほど忙しくなり、夕食も1人で食べることが多く、食生活も今ひとつのようです。父が出張で不在のときには、一人でいるのがいやで電話をかけてきます。1年ほど前から、近くの神経内科にも通院し、安定剤(?)をのんでいますが、薬をのむとだるくなり、かつ便秘にもなるそうで、おまけに友人からはそんなものをのんでいてはだめだ、というようなことも言われて、少し元気になると薬を自分で減らしてまたぶりかえしているように、わたしには見えます。最近では、自分でうつ病なのでないかと考えはじめて、神経内科で「うつですか」と聞いて検査してもらい、「軽いうつですね」と言われたと、安心したようながっかりしたようなふうにしています。更年期、甲状腺障害とも、“うつ”になることがあるそうですが、母は元気になりたくて薬を飲んでいるのに、飲むとだるくなって、ちっとも幸せになれない、と思っているようです。それは道理のようで、かわいそうだなと思います。支離滅裂になってしまいましたが、なにかアドバイスがいただけましたら、うれしいです。こうして書けただけでも、わたしもだいぶ楽になれました。ありがとうございました。
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Oyaji's reply まず、わたしが知りたいのはあなたのお母様の甲状腺機能の状態です。18年前にバセドウ病と診断され、いまでもバセドウ病の治療を続けているのか、治ってクスリも中止しているのか、それとも反対に甲状腺機能低下症になって甲状腺ホルモン剤をのんでいるのか、を知りたいわけです。大きな病院なので、甲状腺の専門家が診察されていると思います。聞けば、今の状態を教えてくれます。確かに、更年期過ぎから初老にかけての女性では、うつ状態になる人がいます。しかし、甲状腺機能低下症でも同じようにな症状を呈しますので、注意を要します。このことは、わたしのHPの次のページを参考にしてください。
http://www.j-tajiri.or.jp/source/patient/003/02.html

お母様のお歳は58歳で更年期から初老にかかられていますね。この年令の女性は子供も自分から巣立っていき、気付けば仕事だけのご主人しか居ないことに気づき、うつ状態になりやすいようです。わたしは神経科は門外漢ですが、これをempty nest syndrome(空の巣症候群:ひな鳥が親鳥から巣立って行った後の親鳥のさみしさを表現しているのでしょう)と言うそうです。甲状腺機能低下症がないのなら、神経内科の先生によく診てもらわれてください。
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