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甲状腺細胞は、ヨードを取り込む細胞性メカニズムを持つユニークな細胞です。ヨードは甲状腺細胞が甲状腺ホルモンを作るのに使われます。体の中でヨードを取り込んだり、濃縮できる細胞は他にありません。医師はこのことを利用し、甲状腺癌に放射性ヨードを与えることができるのです。
放射性ヨードには数種類のタイプがあり、細胞に対して毒性のあるタイプのものが一つあります。
乳頭癌細胞はヨードを取り込み、そのため毒性のあるアイソトープ(131-I)を与えることによって、癌細胞をねらって殺すことができます。繰り返しますが、すべての乳頭癌患者がこの治療を必要とするわけではありません。しかし、大きな腫瘍があったり、腫瘍がリンパ節やその他の領域に広がっている患者、顕微鏡で腫瘍の悪性度が高いように見える場合、そして高齢の患者はこの治療により恩恵を受けると思われます。これはきわめて個別性が高く、このウェブサイト上ではどこにも基準となる勧告は作られておりません。…あまりにも数多くの変数が関与しているのです。しかし、これはきわめて効果的なタイプの治療法であり、不利益が生じる可能性はほとんど、あるいはまったくありません(髪が抜けたり、吐き気や体重減少などを起こすことはありません)。
取り込みはTSHが高レベルであればより効果的です。したがって、この治療を受ける少なくとも1〜2週間前に患者は甲状腺ホルモン補充療法を中止し、低ヨード食にしなければなりません。普通、術後6週間(これは異なる場合があります)で放射性ヨードが投与され、必要があれば6ヶ月毎に繰り返すことができます(線量はある範囲内に限定されます)。 |
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