| 【図1】重要な神経学的発達の時期と低サイロキシン血症が原因の脳障害の時期的な関連性 |
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| 妊娠初期の母体の低サイロキシン血症とその後の胎児の甲状腺機能障害が同時に起こったときに、出産時に不可逆性な中枢神経系の障害を伴った最も重大なダメージがみられる。そのような重大な所外の起こる一番多い原因は、母親のヨード欠乏と母親の自己免疫性甲状腺疾患の存在である。もし母親のヨード欠乏がなければ、母親の血中サイロキシン濃度は正常で、出産まで胎児の脳への障害を避けることができるために、先天性甲状腺機能低下症における中枢神経系の障害は産後の早期の治療によって予防できる。もし母体の低サイロキシン血症が続いたなら、T3の脳内での調節はT4からの脱ヨード過程に依存しているために、母親の血中T3濃度は正常であっても、胎児の脳を守ることができない。未熟な甲状腺しか持たない未熟児において、母体のT4の供給が妨害を受けたなら、中枢神経系の障害が起こるかも知れない。早産が早ければ早いほど、障害も重篤である。疑問符(？)は、胎児の前脳の形態発生(神経形成や分化)が出来上がるころに一致した超早期の中枢神経系の発達は甲状腺ホルモンに依存しているかどうか不明であることを示している。 |
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