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表1
【表1】重篤なヨード欠乏地域からの多数例の研究のまとめ
主要な所見 主な文献 研究方法
児の知能障害に母親の甲状腺機能低下症が関与 1915 スイス(7) 重篤なヨード欠乏地域における広範な臨床観察
1917 ヒマラヤ(5)
神経学的クレチン症は臨床的に甲状腺機能低下症のみられない妊婦の血中T4値と関連している 1965 パプアニューギニア(6) T4の代わりにPBIaが測定された
クレチン症は妊娠前または妊娠初期のヨード投与により予防できる 1971 パプアニューギニア(8) 疫学的二重盲検コントロール研究
クレチン症のない児もヨード不足により神経学的発達の障害を受ける。これは妊娠中期までにヨードを投与することでのみ予防できる 1974 ペルー(9,10)
中国(11)
母親の血中PBIa, T4またはFT4や児の知能指数を測定して行ったヨード投与試験
クレチン症のない児の神経学的発達は母親の血中T4と関係するが、T3やTSHとは関係しない 1976 パプアニューギニア(12-15) 母親の血中T4, FT4, T3, TSHと児の精神神経的検査の測定
母親の血中T4値は生殖機能障害bと関係する 1980 総説(16) 甲状腺機能低下症の女性とヨード欠乏地域の女性について記載
神経学的クレチン症でみられる重篤な脳の障害は妊娠中期以前に起こる 1989 総説(17) いくつかの大陸におけるヨード欠乏地域のクレチン症の神経学的検査
a PBI:蛋白結合ヨード、これは主にT4に含まれている
b 生殖機能障害:自然流産、早産、出産時の合併症、周産期死亡、先天性奇形の増加
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