女・27歳
1999.10.05-01:12
27歳のOLです。
6月ごろからのどの圧迫感を感じて診察を受けたところ、超音波撮影によりシコリが発見されました。その後のMRI、CTスキャン、甲状腺シンチグラムの結果、良性で甲状腺右葉上部奥に1センチほどの結節と診断されました。
ところが、念のため、ということで、穿刺吸引細胞診を受けたところ、結節ではなく癌(第一期)があると診断されました。
半年以上放置しておいてはいけないとのことで、10月末に右葉と周辺リンパ節の切除手術を受けることになりました。
- 窃刺吸引細胞診でないと癌だとわからないものなのでしょうか？
- 半年以上放置しておいてはいけないというのは、なぜでしょうか？
- 10年来趣味でフルートを演奏しています。手術によって、楽器演奏はできなくなってしまうでしょうか？
- もともと、体質的に風邪などでもリンパ腺が腫れるのですが、関係あるでしょうか？
- アトピー性皮膚炎を患っています。4年前に脱ステロイドによるリバウンドを経験して以来、恐怖感を持ってしまったため、この4年間で一度もステロイドを使用していません。甲状腺腫瘍の手術でステロイドを使うことがあるでしょうか？
関係のない質問になってしまっているかも知れません。
お忙しいところすみませんがよろしくお願いします。
小さな乳頭癌があるようですね。一つずつお答えします。
- 典型的な甲状腺癌なら、触診と超音波でわかりますが、そのときでも穿刺吸引細胞診は行います。確診のためです。他の検査で良性と思っても、穿刺吸引細胞診で初めて癌と分かることもあります。それほどに、穿刺吸引細胞診は重要な検査です。手で触れる甲状腺結節は全て穿刺吸引細胞診を行います。超音波で癌を疑って、手で触れにくい場所なら超音波でみながら穿刺吸引細胞診をします。
- 穿刺吸引細胞診で診断がついていますので、多分、乳頭癌と思います。日本人の場合は90%が乳頭癌です。大変、予後のいい癌です。加えて、あなたのは直径1cmと小さく、年も若い。乳頭癌なら、半年以上してから手術しても、問題ないと思います。1〜2年先でも問題ないと思います。穿刺吸引細胞診での診断名を聞いてください、乳頭癌かどうか。穿刺吸引細胞診で、そこまで分かるはずです。ただ、癌ということはありません。
わたしには状況が分かりませんので、「半年以上放置しておいてはいけない」理由を主治医からお聞きください。特殊な事情があるのかもしれませんので。 - 普通なら、あり得ません。たとえ、手術で反回神経を損傷した場合でも、声を出すわけではありませんから、フルートの演奏には影響はないと思うのですが。これも、主治医によく、お聞きください。
- それは、関係ありません。
- 一般的には、あり得ません。手術後に何か、アレルギー反応をおこしたりすると使用するかもしれませんが、甲状腺癌の手術にはステロイドは使用しません。しかし、これも、主治医に確認してください。