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- 1,300万人のアメリカ人が何らかの甲状腺疾患を持っているが、半分以上の人は診断されないまま放置されている(1)。
- 女性の8人に1人は、一生のうちで甲状腺疾患にかかる可能性がある(2)。
- 女性は男性に比べて5〜8倍、甲状腺疾患にかかる可能性が高い(3)。
- 甲状腺疾患はどの年令でもかかるが、高齢者は甲状腺機能低下症にかかりやすい(4)。
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- 甲状腺疾患をもつ患者の子供の50%は、甲状腺疾患の遺伝子を受け継いでいる(5)。
- 糖尿病患者、その兄弟や両親の15〜20%は、甲状腺疾患を持っている(6)。一般の人は4.5%が甲状腺疾患を持っているのと比べると高い頻度である。
- 悪性貧血患者の半数(48%)は、甲状腺自己抗体を持っている(7)。
- 悪性貧血患者の子供、兄弟、両親、両親の兄弟が、悪性貧血になる頻度は2.5%であり、これは一般人の頻度の20 倍の高さである(8)。
- 383 人の慢性関節リウマチ患者のうち、9.3%が甲状腺疾患を持っている(9)。
- 肩の腱炎や滑膜炎を持つ患者は甲状腺疾患患者の6.7%にみられるが、この病気は一般人では1.7%にみられるのみである(10)。
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- 甲状腺は、のど仏の下にある蝶々のような形をした小さな臓器である。甲状腺は体の臓器が適正に働くように調節するセンターである。甲状腺は、甲状腺ホルモンを作っており、そのホルモンは体中の臓器、組織、細胞に重要な役割を担っている。分かりやすく言えば、もし甲状腺ホルモンがなければ、ちゃんと生きていけないのである。
- 甲状腺の病気を治療しないで放置すると、血清コレステロール値が高くなり、骨粗鬆症、不妊、うつ状態、ひどいときには昏睡や死亡することもある。
- 流産の6%は、妊娠中の甲状腺ホルモン不足と関連している(11)。妊娠中に甲状腺機能低下症を治療しないと、子供の精神的発達に悪影響を与える。その結果、知能指数低下や運動能力、注意力、言語、読書力の低下を招く(12)。
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【表1】甲状腺ホルモン剤によるTSH抑制療法の良性甲状腺疾患に対する適応 |
甲状腺機能低下症(ホルモン不足) |
甲状腺機能亢進症(働きすぎ) |
- 疲労感
- 気分が変わりやすい
- 物忘れ
- 体重増加
- 乾燥肌、粗い髪
- 甲状腺腫大
- うつ状態
- しゃがれ声
- 寒さに弱い
- ものを飲み込みにくい
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- 過敏/神経質
- 筋力低下/ふるえ
- 生理不順
- 体重減少
- 不眠
- 甲状腺腫大
- うつ状態
- 視覚異常、目の違和感
- 暑さに弱い
- 生理の量が多い
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