| 【表3】実験動物で行われた研究とヒトとの関連性 |
| 胎児甲状腺機能の発達前 |
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実験動物 |
ヒ ト |
| T4とT3が胎児の羊水中や組織に存在する |
ネズミ(77-79)
ニワトリ(80)
サケ(81)
ヒツジ(73) |
文献参照(82-84) |
| 胎児のT4とT3は母親から移行したものである |
ネズミ(85)
ニワトリ(80)
サケ(81) |
胎児嚢のT4と母親のT4の相関によって支持されている(83) |
| 核T3受容体が見つかっている、そして部分的にT3が結合している |
ネズミ(86-90)
ニワトリ(91,92)
ヒツジ(72) |
文献参照(93-95) |
| 甲状腺ホルモンの前駆体が脳に存在する |
ネズミ(96)
ニワトリ(97) |
文献参照(98) |
| 妊娠初期の母親のT4低値が及ぼす脳への障害が報告されている |
ネズミ(50-53)
ヒツジ(68)
総説(85,99,100) |
疫学的、臨床的【図1】、実験によって支持されている(101) |
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| 胎児甲状腺機能の発達後から出産まで |
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実験動物 |
ヒ ト |
| 母親からの甲状腺ホルモンの移行は続き、胎児の甲状腺以外の甲状腺ホルモン貯蔵に寄与している |
ネズミ(102-104) |
Vulsmaらによる初期の研究(42,105-109)から強く示唆されている(110) |
| 胎児の脳のT3は、血中T3ではなく、T4や甲状腺ホルモン前駆体に依存している |
ネズミ(74-76,96,102,103,111-113) |
脳内のT3におけるT4に制御されている甲状腺ホルモン前駆体の役割(114) |
| 母親のT4正常値がT3不足による胎児の脳障害を保護している |
ネズミ(102,103) |
血中T4が正常であった母親から生まれた先天性甲状腺機能低下症患者に対する早期治療の好成績によって支持されている |
| 低T4血症の母親の血中T3値が正常でも、胎児の脳のT3不足を予防できないし、T3の恒常性を維持することもできない |
ネズミ(74-76,102,103,113) |
母親が血中T3は正常だが、血中T4が低値である母親から生まれたヨード欠乏クレチン症における所見によって支持されている【図1】 |
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