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プロピルチオウラシル1年以上服用例のMPO-ANCA陽性率が予想以上の高率だったので、2000年12月以降、プロピルチオウラシル服用例を随時採血し、随時測定した。
2000年11月に調べた症例、および下記(7-2)との重複はない。2001年2月までに調べた41例中、MPO-ANCA陽性が13例(32%)、判定保留が6例(15%)で、陰性例は22例(53%)であった。なお、1年未満服薬の6例(平均服薬期間7ヶ月は、全例、MPO-ANCA陰性だった。 |
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プロピルチオウラシル服用中にMPO-ANCA高値を示した症例 |
[15歳 女性 紫斑] |
- 2000年8月17日 MPO-ANCA 179EU(プロピルチオウラシル中止約3週間後)。
- 220EU(9月16日)、189EU(10月17日)、100EU(12月1日)、63EU(2001年2月10日)。
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[64歳 女性 紫斑] |
- 2000年9月21日 MPO-ANCA 207EU。
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[36歳 女性 MPO-ANCA測定時の臨床症状なし] |
- 2000年10月25日 MPO-ANCA 215EU。
MPO-ANCA陽性を確認後の検尿で尿潜血(++)、尿蛋白(-)。
プロピルチオウラシルをヨウ化カリウムに変更。
- MPO-ANCA 170EU(12月19日)、163EU(2001年1月19日)、121EU(2月20日)。
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健康保険によるMPO-ANCAの測定について『抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)はELISA法により、急速進行性糸球体腎炎の診断又は経過観察のために測定した場合に算定する(平12.3.17
保険発28)』、『医科点数表の解釈(平成12年4月版 198ページ 社会保険研究所)』。 |
平成13年(2001年)3月6日、第73回北九州内分泌研究会で公表) |