女・49歳
1999.10.15-20:02
7年経過しましたがなかなか落着かないので、アイソトープを薦められていますが主人や年老いた親を説得出来ずにいます。
アイソトープが放射線治療と聞いて恐がっているのです。
私自信も説得しきれない不安と知識不足があるのですが、田尻先生や皆さんのお話を聞いて薬が効かなくなった今、思い切って切り替えようと思うのです。
主人は先生のホームページで理解してくれると思うのですが、高齢の親にはどのように言ったら安心させらるか経験のある方がいらしたら教えてくださいませんか？
こちらでは手術のお話があまりないようですが、例えば手術を先にして治まらないようなら最後の手段としてアイソトープをというふうにするのは可能でしょうか？
来月の診察で検査結果を見て考えるつもりなのですが。
よろしくお願いいたします。
7年間、抗甲状腺剤を服用しても治らないのなら、通常あなたの年齢でしたら、まずアイソトープ治療を勧めますね。手術は、原則として若い人を対象とします。あなたの年齢でバセドウ病に癌とかシコリを合併していたら手術をします。それと、本人の希望があれば、手術してくれるでしょう。
＞例えば手術を先にして治まらないようなら最後の手段としてアイソトープをというふうにするのは可能でしょうか？
可能です。あなたが、手術を希望されれば、そちらが優先されます。
アイソトープ治療の安全性は、50年以上の経験から確立されています。今では、バセドウ病の治療の中で一番安全です。これは、ほとんどの甲状腺専門医が認めています。アイソトープのカプセルを飲むだけです。今は、使用量の制限がありますが、外来でもできます。そして、外来ですれば費用も大変安く済みます。『安全』『簡単』『安い』3拍子そろった優れた治療です。アメリカでこの治療が9割行われているのも、頷けますね。わたしが、もしバセドウ病になったらアイソトープ治療で治します。
わたしが、バセドウ病のアイソトープ治療を患者さんに勧める際、いつも例にあげるのがアメリカ大統領当時のブッシュさんのことです。彼は、大統領在任中にバセドウ病になりました。そして、アイソトープ治療を受け、今は元気にしています。世界で一番重要な人物に行う治療です。安全でなければしません。ご両親のようなお年寄りには、分かりやすい喩えかも知れませんね。難しいことを言っても、年寄りは聞きませんからね(笑)。でも、結構、権力には弱いのですよ。ブッシュが、アイソトープ治療を受けた経緯は、わたしのHPの次のページを参考にしてください。
●http://www.j-tajiri.or.jp/source/patient/029/03.html
また、治療法が決まったら、教えてください。