女・35歳
1999.02.18-15:18
97年3月末に33歳で初めて出産をしてから、子供が3ケ月位のころから、風邪ばかりひいていました。1年2ケ月家で子育てをしたのち、出産前に勤めていた会社に戻りました。
気管支炎や結膜炎、慢性扁桃腺炎など、かかったこともないような病気に次々となりました。大学時代は体育会系で体力に自信はあったのに、ショックでした。その後98年6月上旬に会社の健康診断で甲状腺に腫瘤があることがわり、8mmと診断されました。その後98年8月に近くの病院で血液検査と超音波検査をして、甲状腺の機能には問題はないが9.7mmに少し大きくなっているので、3ケ月ごとに検査に来るようにいわれました。
98年12月上旬で1.17mmで中が空洞になっていると言われました。もうひとつ、2mmのものが2つとも左側にあるとのことです。
なんで腫瘍ができてしまったのかは、説明してくれませんでした。
2cmすぎたら、切った方がいいといわれましたが、田尻先生のHPを見て、3cmぐらいまでなら、手術をのばしていいのかな、と思っています。できればもう一人子供が欲しいのですがやめておいたほうがいいのでしょうか？もし、無事出産してもまた、新たに腫瘍が出来てしまいますか？お伺いします。
いろいろ考えると暗くなってしまいます。明るくなれるような、アドバイスを期待しております。よろしくお願いいたします。
まず、ごとうさんに知っておいて欲しいことは、超音波で調べると日本人女性の場合、約30%で甲状腺内にシコリを持っています。これほどに、多い病気です。そして、癌はそのうちの1〜2%以下でしょう。ほとんどは、良性の腫瘍です。
中が空洞ということは液体が溜まっているのです。このような場合は、良性と考えられます。しかし、シコリが大きくなってきていますので、一度、穿刺吸引細胞診をしてもらうといいですね。超音波で見ながら簡単にできます。
いままでは直径が3cm以上でTSH抑制療法が効かないときは、良性でも手術をした方がいいと言われていましたが、以下に示す事実が分かってからは直径4〜5cmくらいまでは手術しなくなりました。TSH抑制療法については、わたしのHPの次のページを参考にしてください。
●http://www.j-tajiri.or.jp/source/treatise/007/index.html
ちょっと難しいですが、挑戦してください。
良性腫瘍の9〜11年後の腫瘍の大きの比較(無治療)；神戸隈病院のデータのものです。この研究のお陰で無駄な手術が減りました。これが事実です。貴重な論文であり、有名な研究です。
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あなたのものは嚢胞状結節に当てはまるものと思います。どうです、安心しましたか？
妊娠出産OKです。心配なし。もっと、前向きになって。
確かに、希に妊娠を契機にシコリが大きくなる人を経験しますが、それを理由に妊娠を禁止したことはありません。そのとき、また考えればいいわけですよ。
最後に、甲状腺のシコリは何故できるのかは、良性、悪性とも分かっていません。これは、甲状腺に限りません。どこの腫瘍でも原因の分かっているものはありません。昨日更新した患者向け情報でシコリについて良いのがありますので、参考にしてください。
●http://www.j-tajiri.or.jp/source/translation/b/10/index.html
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