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038 | 妊娠しました |
久美子 女・26歳 1999.03.22-11:58 |
24歳のときに体調が悪くせきがとにかくとまらなくなり、札幌市内の耳鼻咽喉科に診察に行きました。それまでとにかく体調がすぐれず、下痢をしたり、せきがでたりと調子はわるいなぁとは思っていましたが、かぜが治らないだけだろうと思っていました。 風邪の治療もおわりかけのころ、医師がのどを見ようとしたときに突然「いままでに甲状腺悪いっていわれたことない?」と聞かれました。 もちろん初めて言われましたので動揺しましたが、そのあとすぐエコー検査やMRI検査をし、良性か悪性かはさだかではないがすぐにでも手術したほうがよいでしょうと言われ、仕事もちょうど休めそうな時期だったので不安もありましたが即手術へと踏み切りました。3分の2を切除し、結果良性腫瘍でした。 個人病院の耳鼻咽喉科で手術したこと、他の病院にいかずに判断が早すぎていただろうか?と未だに後悔することがありますが、現在体調もよくいまだ傷が少々目立ちますが順調です。 退院の時に機能は正常値になっていますといわれて以来検査したことはありません。やせることもありません。 生理不順は相変らず続いていましたが、現在妊娠し、6ヶ月めに入りました。 いたって順調な経過ですが、ほんとに甲状腺機能は順調なのだろうか?と毎日不安です。機能に異常があると奇形児が産まれる可能性もあると聞いたのでよけいに…。 腫瘍を摘出して機能も異常がないといわれても生理不順はなおらないものなのでしょうか? 3分の2摘出していますが、今後機能異常となる可能性はあるのでしょうか? |
久美子さんへ | |
はじめまして、久美子さん。ご心配の様子。結論から言うと、ちゃんと調べて、対応すれば、心配なし。大丈夫。 普通の人は、甲状腺が1/3残っていれば甲状腺機能低下症にはなりません。しかし、妊娠すると話は変わってきます。すなわち、非妊娠時と比べると、胎児がいるために代謝が高まり甲状腺ホルモンが多めに要ります。甲状腺が普通にある人は予備力があるので、自分で甲状腺ホルモンを余分に作ります。しかし、あなたのように甲状腺手術後の人や甲状腺機能低下症で治療中の人は妊娠中に、自分で甲状腺ホルモンを増やせないために、甲状腺ホルモン不足になることがあります。あなたが心配している奇形児の心配はありません。しかし、甲状腺機能低下症のときは流産しやすくなります。 甲状腺腫瘍は原則として、甲状腺機能は正常です。ですから、手術をしても生理不順は変わらないでしょうね。生理不順になるのは、バセドウ病や甲状腺機能低下症のように甲状腺機能異常の場合です。 上にも説明しましたが、甲状腺を2/3切除していますので、妊娠中は甲状腺機能低下症になる可能性はあります。一度、産科で甲状腺ホルモン(FT4,FT3,TSH)を測ってもらってください。妊娠中なので、フリーホルモンを測定する方がベターです。妊娠中の甲状腺機能低下症の管理については、わたしのHPの次のページを参考にしてください。 ●http://www.j-tajiri.or.jp/source/treatise/011/index.html また、甲状腺機能検査の解釈については、わたしのHPの次のページを参考にしてください。 ●http://www.j-tajiri.or.jp/source/patient/015.html |
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