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アメリカでは毎年14,000人の人が甲状腺癌と診断されている(1)。ほとんどは手術と、その後、高頻度に行なわれる放射性ヨード治療、また必ず術後に行なわれるTSH分泌抑制のための甲状腺ホルモン療法で効果的に治療が行なわれている。これらの患者は何十年も経って腫瘍の再発が起こってくる可能性があるため、モニターを必要とする(2,3)。一部の患者では、このモニターの中に取り残した甲状腺癌や再発した癌を見つけるための放射性ヨードスキャンニング(4,5)や血清サイログロブリン測定(6,7)が含まれるので、定期的な甲状腺ホルモン療法の中止が必要となる。甲状腺ホルモン療法中止の結果、大抵の患者は甲状腺機能低下症の症状が出てくるし、中には最適な画像(8)を得るに十分なほどTSHの分泌が増加しない患者もいる。そして少数の患者で腫瘍の増殖が促進されることがある(9-11)。 これらの問題の解決法は、残存甲状腺組織を刺激するTSHを投与することである(12,13)。遺伝子組み換えヒトTSHは天然のTSHと同じ特性と作用を有している(14-17)。予備研究では、以前、甲状腺癌で手術を受けた患者の残存甲状腺組織や甲状腺癌組織による放射性ヨード取り込みをTSHが刺激した(18)。現在は、以前、甲状腺癌の治療を受けた患者のもっと大きなグループで、甲状腺ホルモン療法の中止と比較して、TSH投与の有効性と副作用の評価を行なう研究がなされている。 |
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