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甲状腺専門医にとって、抗甲状腺剤の副作用は常に念頭に置く必要がある事柄です。頻度が一番多い蕁麻疹は、クスリを変更することで対応できます。蕁麻疹のような軽症の副作用なら問題ないのですが、無顆粒球症などのような重大な副作用は、頻度は低いのですが注意を要します。今まで、あまり気になっていなかった肝障害という副作用について、更に詳しい情報[053]を公開する際に読んで、これは非常に注意を要する副作用という認識を持ちました。私の経験では、そんなに重篤な肝障害を経験していなかったので、甘く見ていました。
確かに、副作用情報などで、PTU(チウラジールもしくはプロパジール)による劇症肝炎の報告は読んでいました。実際、更に詳しい情報[053]を読むと死亡率の高さに驚かされました。幸いなことに、非常に稀な副作用です。1,000人に1人くらいの頻度です。でも、このような重篤な副作用も起こりうることは、患者さん自身も知っておくべきと考え、今回公開しました。 |
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