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[006]2002年11月1日
[006]
潜在性甲状腺機能低下症は想像以上に多い
田尻クリニック / 田尻淳一
最近、米国のコロラド州で行われた甲状腺機能の住民スクリーニングによると、アメリカ人の1,300万人は
潜在性甲状腺機能低下症
の診断が付かないで、見逃されている可能性があり、もっとスクリーニングをやるべきだと報告している
(Arch Intern Med 2000; 160: 526-534)
。
この研究から分かったことは以下です。
甲状腺ホルモン剤を服用していない人の約10%に甲状腺機能異常がみられ、それは気づかれないで放置されている。
たとえほんの少しの甲状腺機能低下症でも血清コレステロール値は増加する。
甲状腺機能低下症は男性より女性に多いが、高齢になると男性も女性と同じように甲状腺機能低下症の頻度が増す。
TSHによるスクリーニングが必要であり、潜在性甲状腺機能低下症の患者に対しては積極的な治療が必要である。
潜在性甲状腺機能亢進症については以下を参考にしてください。
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TSHレベルと診断に関するアメリカ臨床内分泌専門医会の見解の逆転
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潜在性甲状腺機能低下症
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クリスチンの話(パート1)
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クリスチンの話(パート2)
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実地臨床:潜在性甲状腺機能低下症
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