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028 | ショックです |
E.S 女・26歳 1999.01.27-17:50 |
初めまして。どうしてもお聞きしたいことがあり投稿させてもらいました。 私の母の事についてなんですが、1月25日に総合病院で甲状腺、副甲状腺全摘術のOpeをしました。腫瘍が確認されたのは8年前です。その後6年前に1度生検をし、良性と言われ現在まで治療せず様子を見ていましたが、だんだんと大きくなってきたため今回手術になりました。あまりにも腫瘍が大きいため耳鼻科と胸部外科のDr.が入り、胸骨を開ける大きなものとなりました。 開けてみたところ、90%の確率で悪性とのことで、気管にも浸潤しており、また両側の反回神経に巻き付いていたため両側反回神経切断、気管も切除し、気管開窓となりました。また、周囲のリンパ郭清も行われました。切除された腫瘍の大きさは、正確には解りませんが肉眼で見た感じ、15×15cm程度の大きなものでした。病理の結果を見ないことには「5年生存率も何とも言えません」とのことです。 甲状腺のガンは予後が良いと言われていますが、大きいものになると、予後は良くないのでしょうか?これだけゆっくりと進行していても未分化型癌という事もあるのでしょうか?また気管開窓が塞げられる確率はどれくらいなのでしょうか? 反回神経を両側切断していても声は出るようになりますか? 母はとにかく声の出ないこと、気管開窓があることに大きなショックをうけています。 私も母の事を思うととてもつらいです。母にはまだまだ長生きして欲しいし、たくさん2人で声を出し笑っていきたいです。私は看護婦として働いているので多少(バカなので本当に多少です)知識はありますが、甲状腺については、あまり解りませんのでどうぞ教えて下さい。不安で不安でたまりません。 よろしくお願いします。 |
E.Sさんへ | |
大変ご心配の様子、お察しいたします。あなたのお母さんですから、50〜60歳ですよね。 お話からすると、かなり進行した甲状腺癌です。最近、急に大きくなってきたのなら、最悪の場合は未分化癌の可能性もあります。癌が手術で切除出来ていますので、乳頭癌か濾胞癌かもしれません。ただ、最終病理診断を待たなければ、診断はできません。 甲状腺癌の大きさが直径15cmで、両側反回神経に浸潤、気管にも浸潤していますので、予後は良くないと思います。癌を完全に切除できていれば良いのですが、再発の可能性は高いと思います。厳重な経過観察が必要です。また、術後に131-Iによる全身シンチを行い、遠隔転移の有無をみると思います。転移があれば、131-I治療を追加します。甲状腺癌の131-I治療については、わたしのHPの次のページを参考にしてください。少し難しいですがチャレンジしてください。131-I治療のところをお読みください。 ●http://www.j-tajiri.or.jp/source/treatise/010/index.html 両側反回神経を切断した後、神経吻合をしていれば回復してきて、気管の穴を塞げます。しかし、神経吻合をしていなければ、気管の穴は塞げません。神経吻合をしているかどうかで決まります。手術をされた先生にお聞きください。 最終病理診断や神経吻合の有無などが分かりましたら、また教えてください。甲状腺癌の一般的な知識を得るために、わたしのHPの次のページを参考にしてください。まず、敵を知ってください。 ●http://www.j-tajiri.or.jp/source/patient/002/04.html ●http://www.j-tajiri.or.jp/source/patient/018.html ●http://www.j-tajiri.or.jp/source/patient/019.html ●http://www.j-tajiri.or.jp/source/patient/020.html ●http://www.j-tajiri.or.jp/source/patient/021.html ●http://www.j-tajiri.or.jp/source/patient/022.html お母様のそばで、励ましてあげてください。声が出せないのは、すごいストレスです。手術がうまくいっていること、遠隔転移のないこと、未分化癌でないこと、反回神経の麻痺が良くなって声の出るようになることをお祈り申し上げます。God bless her!! |
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